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最終更新日:2008/10/30
現代の葬式は、悪く言えば葬儀業者やお坊さんを儲けさせるためのものになってしまっています。遺族など故人を知る人がその人の死を受け入れ、その人抜きの新しい生活に踏み出すためのステップとして、葬式抜きの供養というものは考えられないでしょうか。
遺族による供養
遺族が故人の死の悲しみを癒す上で最も大切なのは、故人への思いを自分自身できちんと受け止めることと、故人のために何か立ち働いてあげることです。これらがないと、あとあとまで悲しみを引きずったり、逆に故人のことを温かく振り返るゆとりがなくて、思い出すのを抑圧したりするようになりがちです。
1)死を受け止める(死の直後)
死についての覚悟がどの程度できていたかはそれぞれの場合によるでしょうが、この段階ではまず死を受け入れることが重要です。そのためにも、余計なことは考えず、そのときの気持ちを素直に受け止め、表現できるようであってもらいたいものです。具体的には、遺体に別れを告げる、思い出語りをする、遺言を読み込む、涙を流したりして悲しみを表す、といった営みがいいでしょう。
2)遺言を実現する(火葬以後最大数年にわたって)
故人の遺言に従い、死に伴う様々な処置・整理やイベントをこなして行きます。遺言に一から十まで取り決めてあることはありえませんから、遺族自らが考え、決めていく部分も多少はあります。いわば、故人と遺族の共同作業なのです。
この中で特に重要なのが、遺骨の処置と偲ぶ会の開催です。
- 遺骨を処置する
- この営みは、一般に考えられている以上に重要です。故人のためにしてあげられるもののうちで最も具体的なのが、これだからです。別に述べるように日本人の葬られ方は多様化しています。昔ながらの墓だけが遺骨の行き先と決まっているわけではないのです。故人の遺志と遺族の思いをすりあわせつつ、ある程度の手間隙をかけて行いたいものです。
- 偲ぶ会を開く
- これが死後最大のイベントになります。名称は偲ぶ会でなくても構いません。いずれにしろ、知人などに死を認知してもらうほぼ唯一の機会となります。開くタイミングとしては、遅くても49日、できれば死後一ヶ月後程度までがいいのではないでしょうか。式のありようについては、下記で詳しく考えてみることにします。
3)追悼ホームページを開き、運営する(偲ぶ会以後半永久的に)
偲ぶ会が終わったら、常設の追悼場所としてネット上に追悼ホームページを開設しましょう。もちろん埋葬場所や形見の品も重要な追悼対象ですが、今後はこうしたネット上での追悼の比重が増してくると思われます。
知人による供養
知人といっても、故人との関わりの深さは千差万別でしょう。とはいえ、生活の中で故人との交際が一定以上の存在を占めていたのであれば、何らかの「区切り」は必要です。同時に、遺族の癒しを援けてあげるのも、そうした人たちの務めなのではないでしょうか。
- 追悼冊子・追悼ビデオのために追悼文・メッセージを寄稿する
- 偲ぶ会に出席、追悼スピーチをする
- 追悼ホームページを読む、書き込む
以上三つにおける知人の役目としては、自分だけが知る故人のエピソードを披瀝することや、自分の立場からの故人への語りかけを披露することがあります。こうしたものが、他者、とりわけ遺族の追悼をより豊かで深いものとするのです。
偲ぶ会のありよう
偲ぶ会は名称も含め、故人と遺族の思いに従ってあり方を決めていけば良いのです。ですからここでは、最低限必要と思われる要素を挙げることにします。
・故人について回顧し、語り合う
何と言っても、これが会の一番の「コンテンツ」になります。追悼ビデオを流すとか、出席者が順番に追悼スピーチをするとか、あるいは故人の好きだったもの(料理・お酒・音楽など)を味わいながら気ままに思い出語りをするとか。
・故人の好きだったものに触れる
故人の好きだったものにみんなで触れるのが、一番の供養ではないでしょうか。音楽や料理、趣味に関わるものなど。偲ぶ会は、これらをふんだんに盛り込めば盛り込んだほど、いい会だと言えると思います。
・記念の品を渡す
会のこと自体が思い出になるでしょうが、それに加えて、故人をふりかえるよすがとして何らかの記念の品をこの機会に準備したいものです。具体的には、追悼冊子・追悼ビデオ、故人または遺族による手づくりの記念品などです。
追悼ホームページのありよう
追悼ホームページを作るとしたら、以下のようなコンテンツが中心になると思われます。
・故人の事績を紹介
自分史があれば、それを掲載します。なければ、遺族または故人をよく知る知人が伝記を書くといいでしょう。ほかに、ホームページやブログ等があればそのまま保存できますし、書いたものやビデオ・写真があれば、それをデジタル化してアップロードすることも考えられます。
・遺言や偲ぶ会の記録
遺言を、プライバシーに関わる部分を除いた上でこちらに掲載しましょう。また、偲ぶ会など死後の一連の処置・行事についてもきちんと記録しておきたいものです。直接関わったひとはもちろん、遠方の知人や子孫など、関われなかった人にとっても関心のある情報でしょうから。
・追悼メッセージが書き込める掲示板
折に触れて、故人へのメッセージを書き込みます。同じ人間が時間の経過とともに異なったことを語りかけたり、他者が故人とどのような結びつきを持っていたかがわかったりして、なかなかに興味深いものとなるでしょう。
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